神様の春色電池プリーズ



ようこそ 飴のブログ【遣らずの飴】へ
『遣らずの雨*1』って、なんとも切なく色っぽい言葉だと思いません?


私には、時が経っても
冷めることのない温もりがある
何があっても絶対忘れないと思う。


「ほら、」と差し出し、すっと握ってくる手
恥らう暇も与えず、私のを取って繋がれる手
振りほどこうとしても、絶対に離れない手
手のひらから指先までぴったり、冷たい私のを包む手


紳士なその左手は、繊細で優しい
しなやかで美しい
神様の様
触れた瞬間、すべてが春になる
言葉を失い、ただただにこりとするだけ
泣いた子供も怒った女も、すぐに穏やかになる
何よりもそこには安心と幸福があった


直向に目の前に現れるその手に、
何回救われ、何回背中を押され、何回包まれただろう


手紙やメールは文字として残り
会話は耳に残る
そして、温もりと力強さは、感触で残る


今の私があるのは、あの感触のおかげです
何を取って付けようと、何と云っても
あの温もりがすべてです


数年の時が経ち、ハツカネズミの様な気分になる事もありますが
私の磁石は必ず北をさす
あの手の温もりと、感謝の気持ちを忘れない限り




勝手にほっとして勝手に感謝して、安心してるのかも知れません
私はそんなオメデタイ奴なのかも知れません
何がなんだかわからなくなる事もある
しんどい時もある
でも、すぐ私の中にあの感覚がよみがえり、春にしてくれる
オールマイティーなスペードのエース


肝心なことは、言葉にしないと伝わらないと、私はよく知っているつもりです
でも言葉でも文字でも伝わったかどうか不安になることがある
何も要らない、と思えるのがこの温もりなのです


拝啓 温かな左手様
貴方の温もりのおかげで、今日も私は立っています
太陽電池でしょうか
今のところ切れる事無く元気です
しかし少々あれから時も経ちました
電池の期限をご存知なら、そろそろ逢ってやって下さい


冷たい風が身を刺す季節となり、少し甘えたになりました

*1:遣らずの雨(やらず-の-あめ):まるで訪ねて来た恋人を引き止めるかのように降ってくる雨の意